カタルマンが語る

アニメ、漫画、ゲーム、特撮が好きな男が好きな作品について語るブログ

命は尊い…仮面ライダー1号を語る

…まさか、私自身もこんな事態になるとは思いませんでした。

え?なんのことかって?

 

…今回も仮面ライダー作品の紹介なんだよ!!

 

いや、理由を話させてください。今回何か紹介するような作品あるかなと思っていたのですが…ある日友人からamazonの贈り物が届きました。そこにはメッセージで

「見   ろ。忖度なしで感想聞かせてくれ」

と書かれていました。私自身見終えてすぐにツイキャスで感想枠を開き友人に見たままの感想を伝えましたが…いや、正直語り足りねぇ!!と私の中のカタルマンが叫んでいるのです。なので、今回は私の渇望のままに紹介を行いたいと思います。では、今回紹介する作品を発表しましょう。その作品とは…

 

劇場版『仮面ライダー1号

 

 

仮面ライダー1号とは?

仮面ライダーについて詳しくない方に向けて、仮面ライダー1号について軽く説明します。といっても、読んで字のごとく仮面ライダーの1号。つまり、一番最初に誕生した仮面ライダーのことを指します。1971年~1973年の間に放送されたシリーズの主役であり、最初は単純に仮面ライダーと呼ばれていました。しかし、撮影中に変身前の人間、本郷猛を演じていた藤岡弘さんが事故により負傷、そのため急遽誕生した仮面ライダー2号により、それまで仮面ライダーと呼ばれていた初代仮面ライダー仮面ライダー1号と呼ばれるようになりました。この映画はそんな仮面ライダー1号の映画…であるといっていいのだろうか…?

 

あらすじ

今回はせっかくの贈り物なのでこのDVDのパッケージ裏に記載されているあらすじを掲載させていただきます

 

1971年、悪の秘密結社ショッカーは前途有望な青年・本郷猛を捕らえ、仮面ライダーへと改造した。あれから45年―猛は今も世界各地で人類の自由と平和を脅かす存在と、人知れず戦い続けてきた。そのため、不死身を誇った彼の肉体にも、もはや限界がおとずれていた。

そんな猛がひとりの少女に会うために、祖国・日本へと向かう。少女の名は立花麻由。あの立花藤兵衛の孫であった。だが、時を同じくして麻由に忍び寄るショッカーの魔手。

復活を宣言する強敵・地獄大使。そして新組織ノバショッカーまでが出現し、日本は全滅の危機に瀕した…!

本郷猛は立ち上がる。かけがえのない多くの生命を救うために。

天空寺タケルよ、深海マコトよ、伝説の勇者に続け!今、万感の思いを込めて猛が叫ぶ―「ライダー変身!」

 

劇場版仮面ライダー1号DVDパッケージ裏より

 

 

あ、説明が遅れましたがこの映画仮面ライダー1号というタイトルではありますが当時放送していた仮面ライダーゴーストとのコラボ映画となっています。あらすじで名前が出た天空寺タケルと深海マコトはゴーストの登場人物であり仮面ライダーの変身者でもあります。現行ライダーと初代の仮面ライダーのコラボ…楽しみですね。では早速、みどころと感想の紹介に移りたいと思います

 

みどころ

今回の映画のみどころは、藤岡さんの企画力とそこから生まれる作品のテーマが一番のものでしょう。

今作の制作にあたり、藤岡さんは制作陣とともに会議に参加し意見を出し合っていたそうです。その中でも藤岡弘さんがこの作品を通して伝えたかったテーマ…それは「生命」

藤岡さんはこの映画の制作にあたり命の尊さを今の子どもに訴えるということを考えていたそうです。そのため、この作品では様々な視点から命について考えさせられます。また、1号とともにこの作品で戦う仮面ライダーゴースト、彼の存在もまた命というテーマを深い物にしています。

仮面ライダーゴーストの変身者、天空寺タケルは物語が始まってすぐに死んでしまいます。そんな彼が仮面ライダーゴーストとして戦う理由、それは自分のような被害者を増やさないため、そして自分自身が生き返るためでした。そんな彼だからこそ、今回藤岡さんが伝えたかったテーマ、生命を伝えることに一役買っていたのではないでしょうか。そんな生命の大切さ、この映画を見て皆さんも考えてみませんか?

 

感想

仮面ライダー1号の感想を語る前に…この作品が友人から送られてきた経緯を軽く説明させていただきます。この作品を私に送ってくれた友人は元々会話の中で1号という作品の魅力について面白おかしく(ここ重要)語ってくれていました。そのたびに私自身いずれは見ようと思いつつなかなか買えずにいた私に遂に友人は私にプレゼントすることにより半ば強制的に1号をみせるという強硬手段にでたのです。本当にありがとうございますとしか言えねぇ…

で、その友人の期待に応えて忖度なしに感想を語りますと…

 

うん、普通に面白かったですね。

 

藤岡さんが伝えたかった生命の尊さ、それがこの映画からは熱く伝わってきました。とくに印象に残ったシーンとしては、本郷猛の死と復活のシーンですね。概要だけ伝えますが、あらすじでも書いたとおり本郷猛は長年の戦いによってかつての強靱な肉体にも限界が近づいていました。そんな中、ノバショッカーとの戦いにおいて猛は死を迎えてしまいます…その後、猛は麻由やタケルたちが見る前で火葬されてしまいます。そしてノバショッカーとの戦いに向かうタケルとマコト。しかし、麻由だけはひとり燃えていく猛を見続けています…そして、その炎に向かい叫びます。

 

猛!!

 

その声に応え…猛は爆炎とともに蘇るのです。

 

そんな猛に対して麻由は告げます…

 

「わかってるよ、私。なんで猛が生き返ったか、今の私にならわかる。私のためだけじゃ、ないよね。みんなが待ってるよ、猛」

 

劇場版仮面ライダー1号より

 

 

そう、猛がこの世界に蘇った理由…それは、ショッカーに苦しませられる生命が猛を求めたから…

 

その後、猛もタケルやマコトとともにノバショッカーとの戦いに加わります。更に、その戦いではかつての猛の敵、地獄大使も味方として戦います。その戦いの結果、無事ノバショッカーを壊滅させた猛に対して地獄大使は猛との戦いを求めます…が、猛はその要望に応えず去って行きます。その際に地獄大使にかけた答えは「体を労れ」それだけでした。

 

そして戦いを終えた猛は麻由たちのもとを去る際のタケルとのやりとり…これもまたいいんですよね

 

「生きるってことは命を繋ぐこと、先祖から連綿と繋がっている愛の連鎖だ。君はライダーだ、自分を信じろ、自信を持て、共に戦っている仲間がいつも一緒だ…この、俺もな」

 

「はい、俺頑張ります。それからもう一つ、分かったことがあるんです。本郷猛は俺の永遠の英雄だってことです」

 

劇場版仮面ライダー1号より

 

 

…本当にええシーンや。

 

と、まぁこんなかんじで素直な感想を述べていきましたが本当にいい作品でした、仮面ライダー1号

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藤岡弘映画としてみるとね!!

 

 

 

 

 

いや…この作品本当に面白いんですよ、でも、正直仮面ライダーの映画としてみると…少し微妙なんですよね。その理由のひとつが、何回も強調した藤岡弘さんのメッセージ…命の尊さなんですよ。

それ自体は悪いテーマではないんですけどね、でもそのテーマと仮面ライダーが繋がらないんですよ。だから、話としていい感じに聞こえる命の話がただただいい話ってだけにしか聞こえなくて…ぶっちゃけ、仮面ライダーいなくてもこの映画成立してしまう気がするんですよ。そういう意味ではちょっと人を選ぶ可能性は否定できない作品なんですよね、この映画。

あと…ここいる?ってシーンがいくつかみられるんですよね、ほんと。

特に本郷猛関連のシーンと言いますか…例を挙げますと、日本に戻ってきた猛に対して麻由は猛がいなかった時期、3年分の誕生日をまとめて祝ってもらうというお願いをし、猛はそれに承諾。その後猛は麻由とともに誕生日を楽しむために買い物や食事、ゲーセンでの遊びを楽しみます。その後唐突にシーンは土木工事の現場に…そしてそこで工事に勤しむ猛…ん?

どうやら誕生日を楽しむためのお金を稼いでいたようなのですが、ぶっちゃけますと、そんな猛見たくなかった…ってか、そんな姿恩人の孫に見せるなよ…

あと、猛に関しての話だと物語の設定上仕方がなかったのかもしれないですが、猛の体の衰えの設定は本当に必要だったのだろうかと考えてしまいますね。確かに戦い続けた人間の肉体が衰えていくのは納得いきます…が…本郷猛、あんた…ただの人間じゃないだろ。改造人間だろ…

改造人間だからって体が衰えないなんて理屈はないだろという気持ちは分かります。分かりますけども…猛さん、パラレルワールドの存在なのかもしれないですけどあなた2年前に当時の現行ライダーに対してお前のようなひよっこなどライダーとは認めんとか言ってたですやん。あのとき元気そのものでしたやん…

(詳しくは『平成ライダー昭和ライダーライダー大戦feat.スーパー戦隊』をご覧ください。こちらも本作くらい見所と突っ込みどころの共存する作品です)

 

あと…ノバショッカーがショッカーの名を冠しているのに…小物くさいんですよね。

ノバショッカーはかつてのショッカーのやり方を古いやり方と考え経済を用いての世界征服をもくろむのですが…最終的には本作における一応の重要アイテムであるアレクサンダー眼魂の力に飲まれ破壊活動をはじめたところをライダー達によって倒されるんですよね。

やっぱりショッカーはこうでないと、最初から世界征服のために破壊活動を行うショッカーが見たかったなぁ…

ちなみに余談ですが、ノバショッカーが実際に行った行為としては大規模な停電を発生させ、その後に自らの作り出した新エネルギーであるノバエネルギーの供給を日本政府に提案し日本政府はそれを受け入れる。その後にノバエネルギーの出力を上昇させ、自然を破壊していくのでした。

…これ、仮面ライダーの映画だよね?

ちなみに、このノバエネルギー、世界的問題となっているエネルギー問題について取り上げたいという制作側からの意見で取り入れられたそうです。

え?制作側って具体的には誰かって?

 

藤岡弘さんだよ(知ってた)

 

続いてなのですが…この映画だけ見てもよく分からないところがいくつかあるんですよね。

まず、地獄大使アレクサンダー大王の眼魂を渡した謎の人物…この人物ですね、本編では明かされないんですよねぇ…個人的にはショッカーの首領が裏で関わってたりするのかなぁとか思いながら物語を見ていくも正体についての言及はなく物語が終わる…いや、あんた誰だったんやほんと

そしてよく分からない案件の二つ目として戦闘中にゴーストとスペクター(マコトの変身する仮面ライダー)が用いる眼魂、レジェンドライダーゴースト眼魂の存在があります。ノバショッカーとの決戦の際に二人は6つのレジェンドゴースト眼魂を使用するのですがそれが唐突に登場して唐突に使用して…といったかんじなんですよねぇ。いったいこれ、いつ手に入れたのでしょうか…

…この二点ちゃんと回収されるんですよね…

 

YouTube の動画及びその動画をまとめたDVDのみに収録された最終話でね!!

 

詳細を説明しますと、この映画の公開前にYouTubeにてゴーストの番外編が配信されました。その番外編にて登場したのがレジェンドライダーゴースト眼魂でした。そして、DVDに収録された最終話、そこに登場したのが映画においてアレクサンダー大王の眼魂を地獄大使に渡した張本人、通称「闇の意志」と呼ばれる存在です。最終回では闇の意志はアレクサンダー眼魂の力をまとい、ノバショッカーの幹部達を復活させゴーストとスペクターに戦いを挑みます。その後は勿論(?)二人により倒されるのですが…正直、よく分からないんですよね。いや、映画本編でも分からない、それを補完するためのような番外編でも正体はよく分からない…ほんとなんなんだ。ってか、そもそも映画の内容は映画ですべて完結してくれよ…

 

…とまぁ、いろいろ思うところはありますがまぁ面白い作品ですよこの映画自体は。

 

まとめ

というわけで今回は仮面ライダー1号の感想でした。いろいろと考えさせられる内容の濃い藤岡弘映画でした…でも、この作品逆を言うと仮面ライダーあんまり詳しくない人でも楽しめる内容ではあるのかなと感じましたね。なので、これをみて気になった方々もよければ見てくださいね。そこにあなたなりの感想が生まれることでしょう…

その感想を見つけることが私とあなたたちとの間の宿題です

あ、ちなみに仮面ライダーと言えば作品は見たことなくても聴いたことあるであろう曲「レッツゴーライダーキック」という曲がありますが勿論この作品でも流れます。それもエンディングで…

 

…一番だけですけどね。

 

この作品のグランドエンディングはこの曲の後に流れる野口五郎さんと高柳明音さんによる「それぞれの時」という曲なのですが…正直素直にレッツゴーライダーキック聴きたかったなぁと思いましたね。

 

まぁ、そんな余談もありつつですがこの映画をオススメしたい気持ちは本物です。そして、この映画の円盤を送ってくれた友人、本当にありがとうございます。倍近くに感じる濃密な時間を楽しむことができました。

というわけで今回の感想はここまでです。また次回の感想でお会いしましょう。

お相手は私カタルマンでした