カタルマンが語る

アニメ、漫画、ゲーム、特撮が好きな男が好きな作品について語るブログ

あなたの夢はなんですか? 魔女見習いをさがしてを語る

今回は珍しく(?)ボケ無しで真面目に感想を書かせていただきます。それくらい今回の作品、面白いです(個人比)

と、いうわけで今回紹介する作品は…こちら

「魔女見習いをさがして」

 

おジャ魔女どれみ、について

この作品について語るために、前知識として説明しなければいけない点なのですが、この映画はおジャ魔女どれみ20周年記念作品として制作された映画です。

そもそもおジャ魔女どれみとはなんぞや…という方のために簡単に説明します

おジャ魔女どれみ」とは1999年~2003年までの4年間放送されたTVシリーズ、そして2004年にはOVAにもなった人気少女アニメのシリーズを指します。アニメ化が終了した後にも小説版の発売などもあった点からこの作品の人気がうかがえることでしょう。

ストーリーとしては、自称「世界一不幸な美少女」の春風どれみ、がある日ひょんなことから本物の魔女と出会ったことで魔法の存在を知り友人である藤原はづき、転校生の妹尾あいこ、ドレミの妹である春風ぽっぷ、人気チャイドル瀬川おんぷ、帰国子女の飛鳥ももこ、そして魔女界の次期女王候補であるハナちゃん達が魔法と友情で様々な問題を解決していく…そんな物語である。

魔法少女物ではあるが、魔法を用いてなんでも解決する…ということはなく、この作品では魔法は問題解決のための手助け程度で、本当の解決には魔法を用いない。本当の魔法とは、人の持つ小さな勇気。それを伝えてくれる作品だったと思いますね。

特に、TV最終シリーズであるおジャ魔女どれみドッカ~ン!の最終回…あの話は本当の魔法とは何かを伝えてくれた大切な話だと思っています。皆さんもよければ見てくださいね(突然のダイマ)

 

…とはいったものの、この映画を見る際にはおジャ魔女どれみ本編の知識は無くて大丈夫です。というか、むしろおジャ魔女どれみ本編を見たことが無い人にこそこの映画は見て欲しいと心の底から思っています。

 

あらすじ

今回も、DVDを購入したのでこちらに記載されているあらすじを転載させていただきます

「ねえ、大きくなったら何になりたい?」

教員志望でありながらも、自信をなくして進路に戸惑う大学生・長瀬ソラ―名古屋

望んだ仕事についたものの、職場になじめず葛藤する帰国子女の会社員・𠮷月ミレ―東京

夢に向かって進学費用を貯めるも、ダメ彼氏に振り回されるフリーター・川谷レイカ尾道

年齢も性格も住んでいる場所も……なにもかもが違う三人。

しかもそれぞれ思い描く未来が見えず、人生に絶賛迷い中!

そんな彼女たちを引き合わせたのはおジャ魔女どれみ!?

かつて魔女見習い達が集っていたMAHO堂―鎌倉にある洋館での運命的な出会いをきっかけに、三人は飛騨高山・京都・奈良と「おジャ魔女どれみ」ゆかりの地を巡る旅へ!

笑って泣いて支え合って、かけがえのない時間を過ごした三人は改めて気づく、いつもどれみたちがそばにいてくれたことに

そして魔女見習いたちに背中を押され、踏み出した先に素敵な世界が広がっていた―

 

魔女見習いをさがして DVDより

 

 

そう、この映画…おジャ魔女どれみの映画ではあるのですが、どれみ達のその後を描いた作品というわけでは無く、おジャ魔女どれみを見ていた私たち目線での映画という内容になっています

でも、それならば作品の前知識知ってた方が楽しめるんじゃ無い?と思う方もいるとは思いますが、本当に知識無くても楽しめる映画なんですよこの映画。

その魅力についてここから語っていきたいと思います。

 

みどころ

この作品のみどころですが、おジャ魔女シリーズを見ていてもいなくても楽しめるそんな内容であるという点が挙げられます。タイトルを見るとおジャ魔女の視聴が前提の作品であると思いがちな今作…私としてはおジャ魔女を見たことの無い人にこそこの映画をおすすめしたいです。

その理由ですが、あらすじで解説したようにこの映画自体はおジャ魔女の世界観を描いている物では無いという点が挙げられます。現実に生きる私たちの視点で描かれる私たちと同じようなどこにでもいる3人の主人公。そんな人物達の物語であるからこそ共感できる部分を感じることができるのでしょう。

そして、おジャ魔女を見ていた層からすると、おジャ魔女の系譜を感じることができる要素が様々な点に仕込まれている点が見所であると言えるでしょう。演出であったり、BGMであったり、キャラクターの表情であったり…そういう点に注目してみるとまた違う楽しさを見いだすことができると思います。

…でも、私自身そういうおジャ魔女チックな要素にばかり目が行きこの物語が真に伝えたかったことに初見時は気がつくことはできませんでした…反省です

 

感想

というわけで今回の感想ですが、まずは「大人になっても夢を見ること、信じることを忘れない」ということの大切さをこの映画は教えてくれます。

 

「子どもの頃ほんまに魔法があるんじゃぁ思いよった」

「私は魔法で友達を作ろうとしたことあったなぁ」

「空も飛べるって信じてた」

 

映画魔女見習いをさがしてより

 

 

今作の主役である三人は上記のように子どもの頃は夢見る少女でした。しかし、大人になるにつれ現実に触れ、現実で苦悩する普通の大人になってしまいました。ですが、本来出会うことの無かったであろう3人が出会い交流するそんな中で3人はかつての夢を思い出します。この夢を思い出すことができたきっかけこそ、3人の絆の元となったおジャ魔女でした。

どれみの舞台となった建物の見学で3人は出会い、どれみの実家でへの旅行で起きた事件がきっかけで絆を深め、そして、どれみの思い出の地を巡る旅行でそれぞれの夢、憧れを思い出し新たなスタートを切る…3人がであった時点で、魔法はもう彼女たちにかかっていたのです。いや、彼女たち自身が彼女たち自身が持つ魔法に彼女たち自身がかかった…という方が正解でしょうか。作中でソラはどれみが魔法を使っていないのにたくさん友達がいることをどれみが元々持っていた魔法なのでは無いかと考えていたと話します。そしてその後、3人はやりとりを続けます

 

「私からすればバリバリ仕事ができるミレさんも、絵が上手なレイカちゃんも魔法使いですよ」

「だったらいっぱい悩んで考えることができるソラさんも魔法使いです」

「自分のことだけじゃ無く他人のこともいっぱい考えられるのはソラさんの魔法だよ」

映画魔女見習いをさがしてより

 

 

普通のひとである彼女たちですが、彼女たち自身も心の中に彼女たちなりの勇気や希望という名の「魔法」を宿していたのです。これも、おジャ魔女との共通点といえる部分かなと思いますが、大切なことや本人にとって重要な問題を解決するのは魔法では無く、自らの中にある勇気や努力であり、魔法は本人を動かすための原動力に過ぎない点が今作にはあります。まぁ、そもそも今作に本物の魔法は登場してない…気がするので(あのシーンとかあのシーンは魔法の力って言ってもいい気はするけどなぁ…)

 

そして、二点目の感想なのですが…この映画を見るとおジャ魔女どれみ本編を見返したくなる魔法にかかる、というものですね。これについては私自身の経験…というより、この映画を見とある友人の経験といえますかね

その友人(以下Aと表記)は私が映画を見たというツイートをした数日後に魔女見習いをさがしてを見たそうです。その後感想として良い映画だったといっていた彼…そのときの私は映画を見て良い映画だと言ってくれたその点に素直にうれしさを感じました…

それから数日後、Aはおジャ魔女どれみ本編を見始めたと私に連絡をくれました。

そのときの私は本編を見てくれたことに更に喜びを感じました…

そしてAが魔女見習をさがしてをみた半年後…Aはおジャ魔女どれみTVシリーズ全4作(総計201話)、OVA作品おジャ魔女どれみナ・イ・ショ全話(全13話)、そして映画2作という映像作品をすべて見たという報告に加え、ドラマCDや小説版も楽しんでいるという生粋のおジャ魔女どれみ中毒マニアになっていました

そのときの私は…さすがに驚きのあまり言葉を失いただ一言「すげぇ…」と言うだけでした。

(ちなみに余談ですがその後Aと私の共通の友人が1ヶ月で映像作品全部見終えたという報告をしました。これも、おジャ魔女どれみという作品の魔法なのかなと思いながらもどういうことだってばよ…という状態に陥ってしまいました)

何度か説明しましたがこの映画はおジャ魔女どれみ本編を見たことが無い人でも楽しめる内容になっています。その理由は本編に出てくるような専門用語などがほとんど出てこない且つ、出てきたとしてもその単語の意味が分からなくても話が伝わる作りをされているためです。ですが、作中ではキャラクター達が作品についての話などをするシーンがあります。それを見ることで「実際はどんな話だったんだろう」と気になって本編を見る…というパターンがあるのかなぁと2人の話を聞き思いましたね

 

…それにしても2人とも見終わるの早かったなぁ…

 

まとめ

と、いうわけで魔女見習いをさがしての紹介でした。

しかし、子どもの頃に見ていたおジャ魔女どれみシリーズが始まってからもう20年たつんですね…そりゃ僕もおっさんになってしまうわけですわな…

何度も同じことをいうようで申し訳ない部分はありますが、この映画本当におジャ魔女どれみを見たことの無い人にこそ見て欲しい作品です。見ることでおジャ魔女の魅力に気づく点もあると思いますしなによりもこの映画を見ることで子どもの頃に描いていた自分自身の夢を思い出せること間違い無しです。

そして、この映画を見た上でこの感想を見ている貴方に私は聞きます

 

貴方の夢はなんですか?

 

では、今回はこのあたりで。お相手は私カタルマンでした。

またの機会にお会いできることを祈っています

 

最後はこの言葉で締めさせていただきます

 

ハッピーラッキーみんなにと~どけ!!

命は尊い…仮面ライダー1号を語る

…まさか、私自身もこんな事態になるとは思いませんでした。

え?なんのことかって?

 

…今回も仮面ライダー作品の紹介なんだよ!!

 

いや、理由を話させてください。今回何か紹介するような作品あるかなと思っていたのですが…ある日友人からamazonの贈り物が届きました。そこにはメッセージで

「見   ろ。忖度なしで感想聞かせてくれ」

と書かれていました。私自身見終えてすぐにツイキャスで感想枠を開き友人に見たままの感想を伝えましたが…いや、正直語り足りねぇ!!と私の中のカタルマンが叫んでいるのです。なので、今回は私の渇望のままに紹介を行いたいと思います。では、今回紹介する作品を発表しましょう。その作品とは…

 

劇場版『仮面ライダー1号

 

 

仮面ライダー1号とは?

仮面ライダーについて詳しくない方に向けて、仮面ライダー1号について軽く説明します。といっても、読んで字のごとく仮面ライダーの1号。つまり、一番最初に誕生した仮面ライダーのことを指します。1971年~1973年の間に放送されたシリーズの主役であり、最初は単純に仮面ライダーと呼ばれていました。しかし、撮影中に変身前の人間、本郷猛を演じていた藤岡弘さんが事故により負傷、そのため急遽誕生した仮面ライダー2号により、それまで仮面ライダーと呼ばれていた初代仮面ライダー仮面ライダー1号と呼ばれるようになりました。この映画はそんな仮面ライダー1号の映画…であるといっていいのだろうか…?

 

あらすじ

今回はせっかくの贈り物なのでこのDVDのパッケージ裏に記載されているあらすじを掲載させていただきます

 

1971年、悪の秘密結社ショッカーは前途有望な青年・本郷猛を捕らえ、仮面ライダーへと改造した。あれから45年―猛は今も世界各地で人類の自由と平和を脅かす存在と、人知れず戦い続けてきた。そのため、不死身を誇った彼の肉体にも、もはや限界がおとずれていた。

そんな猛がひとりの少女に会うために、祖国・日本へと向かう。少女の名は立花麻由。あの立花藤兵衛の孫であった。だが、時を同じくして麻由に忍び寄るショッカーの魔手。

復活を宣言する強敵・地獄大使。そして新組織ノバショッカーまでが出現し、日本は全滅の危機に瀕した…!

本郷猛は立ち上がる。かけがえのない多くの生命を救うために。

天空寺タケルよ、深海マコトよ、伝説の勇者に続け!今、万感の思いを込めて猛が叫ぶ―「ライダー変身!」

 

劇場版仮面ライダー1号DVDパッケージ裏より

 

 

あ、説明が遅れましたがこの映画仮面ライダー1号というタイトルではありますが当時放送していた仮面ライダーゴーストとのコラボ映画となっています。あらすじで名前が出た天空寺タケルと深海マコトはゴーストの登場人物であり仮面ライダーの変身者でもあります。現行ライダーと初代の仮面ライダーのコラボ…楽しみですね。では早速、みどころと感想の紹介に移りたいと思います

 

みどころ

今回の映画のみどころは、藤岡さんの企画力とそこから生まれる作品のテーマが一番のものでしょう。

今作の制作にあたり、藤岡さんは制作陣とともに会議に参加し意見を出し合っていたそうです。その中でも藤岡弘さんがこの作品を通して伝えたかったテーマ…それは「生命」

藤岡さんはこの映画の制作にあたり命の尊さを今の子どもに訴えるということを考えていたそうです。そのため、この作品では様々な視点から命について考えさせられます。また、1号とともにこの作品で戦う仮面ライダーゴースト、彼の存在もまた命というテーマを深い物にしています。

仮面ライダーゴーストの変身者、天空寺タケルは物語が始まってすぐに死んでしまいます。そんな彼が仮面ライダーゴーストとして戦う理由、それは自分のような被害者を増やさないため、そして自分自身が生き返るためでした。そんな彼だからこそ、今回藤岡さんが伝えたかったテーマ、生命を伝えることに一役買っていたのではないでしょうか。そんな生命の大切さ、この映画を見て皆さんも考えてみませんか?

 

感想

仮面ライダー1号の感想を語る前に…この作品が友人から送られてきた経緯を軽く説明させていただきます。この作品を私に送ってくれた友人は元々会話の中で1号という作品の魅力について面白おかしく(ここ重要)語ってくれていました。そのたびに私自身いずれは見ようと思いつつなかなか買えずにいた私に遂に友人は私にプレゼントすることにより半ば強制的に1号をみせるという強硬手段にでたのです。本当にありがとうございますとしか言えねぇ…

で、その友人の期待に応えて忖度なしに感想を語りますと…

 

うん、普通に面白かったですね。

 

藤岡さんが伝えたかった生命の尊さ、それがこの映画からは熱く伝わってきました。とくに印象に残ったシーンとしては、本郷猛の死と復活のシーンですね。概要だけ伝えますが、あらすじでも書いたとおり本郷猛は長年の戦いによってかつての強靱な肉体にも限界が近づいていました。そんな中、ノバショッカーとの戦いにおいて猛は死を迎えてしまいます…その後、猛は麻由やタケルたちが見る前で火葬されてしまいます。そしてノバショッカーとの戦いに向かうタケルとマコト。しかし、麻由だけはひとり燃えていく猛を見続けています…そして、その炎に向かい叫びます。

 

猛!!

 

その声に応え…猛は爆炎とともに蘇るのです。

 

そんな猛に対して麻由は告げます…

 

「わかってるよ、私。なんで猛が生き返ったか、今の私にならわかる。私のためだけじゃ、ないよね。みんなが待ってるよ、猛」

 

劇場版仮面ライダー1号より

 

 

そう、猛がこの世界に蘇った理由…それは、ショッカーに苦しませられる生命が猛を求めたから…

 

その後、猛もタケルやマコトとともにノバショッカーとの戦いに加わります。更に、その戦いではかつての猛の敵、地獄大使も味方として戦います。その戦いの結果、無事ノバショッカーを壊滅させた猛に対して地獄大使は猛との戦いを求めます…が、猛はその要望に応えず去って行きます。その際に地獄大使にかけた答えは「体を労れ」それだけでした。

 

そして戦いを終えた猛は麻由たちのもとを去る際のタケルとのやりとり…これもまたいいんですよね

 

「生きるってことは命を繋ぐこと、先祖から連綿と繋がっている愛の連鎖だ。君はライダーだ、自分を信じろ、自信を持て、共に戦っている仲間がいつも一緒だ…この、俺もな」

 

「はい、俺頑張ります。それからもう一つ、分かったことがあるんです。本郷猛は俺の永遠の英雄だってことです」

 

劇場版仮面ライダー1号より

 

 

…本当にええシーンや。

 

と、まぁこんなかんじで素直な感想を述べていきましたが本当にいい作品でした、仮面ライダー1号

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

藤岡弘映画としてみるとね!!

 

 

 

 

 

いや…この作品本当に面白いんですよ、でも、正直仮面ライダーの映画としてみると…少し微妙なんですよね。その理由のひとつが、何回も強調した藤岡弘さんのメッセージ…命の尊さなんですよ。

それ自体は悪いテーマではないんですけどね、でもそのテーマと仮面ライダーが繋がらないんですよ。だから、話としていい感じに聞こえる命の話がただただいい話ってだけにしか聞こえなくて…ぶっちゃけ、仮面ライダーいなくてもこの映画成立してしまう気がするんですよ。そういう意味ではちょっと人を選ぶ可能性は否定できない作品なんですよね、この映画。

あと…ここいる?ってシーンがいくつかみられるんですよね、ほんと。

特に本郷猛関連のシーンと言いますか…例を挙げますと、日本に戻ってきた猛に対して麻由は猛がいなかった時期、3年分の誕生日をまとめて祝ってもらうというお願いをし、猛はそれに承諾。その後猛は麻由とともに誕生日を楽しむために買い物や食事、ゲーセンでの遊びを楽しみます。その後唐突にシーンは土木工事の現場に…そしてそこで工事に勤しむ猛…ん?

どうやら誕生日を楽しむためのお金を稼いでいたようなのですが、ぶっちゃけますと、そんな猛見たくなかった…ってか、そんな姿恩人の孫に見せるなよ…

あと、猛に関しての話だと物語の設定上仕方がなかったのかもしれないですが、猛の体の衰えの設定は本当に必要だったのだろうかと考えてしまいますね。確かに戦い続けた人間の肉体が衰えていくのは納得いきます…が…本郷猛、あんた…ただの人間じゃないだろ。改造人間だろ…

改造人間だからって体が衰えないなんて理屈はないだろという気持ちは分かります。分かりますけども…猛さん、パラレルワールドの存在なのかもしれないですけどあなた2年前に当時の現行ライダーに対してお前のようなひよっこなどライダーとは認めんとか言ってたですやん。あのとき元気そのものでしたやん…

(詳しくは『平成ライダー昭和ライダーライダー大戦feat.スーパー戦隊』をご覧ください。こちらも本作くらい見所と突っ込みどころの共存する作品です)

 

あと…ノバショッカーがショッカーの名を冠しているのに…小物くさいんですよね。

ノバショッカーはかつてのショッカーのやり方を古いやり方と考え経済を用いての世界征服をもくろむのですが…最終的には本作における一応の重要アイテムであるアレクサンダー眼魂の力に飲まれ破壊活動をはじめたところをライダー達によって倒されるんですよね。

やっぱりショッカーはこうでないと、最初から世界征服のために破壊活動を行うショッカーが見たかったなぁ…

ちなみに余談ですが、ノバショッカーが実際に行った行為としては大規模な停電を発生させ、その後に自らの作り出した新エネルギーであるノバエネルギーの供給を日本政府に提案し日本政府はそれを受け入れる。その後にノバエネルギーの出力を上昇させ、自然を破壊していくのでした。

…これ、仮面ライダーの映画だよね?

ちなみに、このノバエネルギー、世界的問題となっているエネルギー問題について取り上げたいという制作側からの意見で取り入れられたそうです。

え?制作側って具体的には誰かって?

 

藤岡弘さんだよ(知ってた)

 

続いてなのですが…この映画だけ見てもよく分からないところがいくつかあるんですよね。

まず、地獄大使アレクサンダー大王の眼魂を渡した謎の人物…この人物ですね、本編では明かされないんですよねぇ…個人的にはショッカーの首領が裏で関わってたりするのかなぁとか思いながら物語を見ていくも正体についての言及はなく物語が終わる…いや、あんた誰だったんやほんと

そしてよく分からない案件の二つ目として戦闘中にゴーストとスペクター(マコトの変身する仮面ライダー)が用いる眼魂、レジェンドライダーゴースト眼魂の存在があります。ノバショッカーとの決戦の際に二人は6つのレジェンドゴースト眼魂を使用するのですがそれが唐突に登場して唐突に使用して…といったかんじなんですよねぇ。いったいこれ、いつ手に入れたのでしょうか…

…この二点ちゃんと回収されるんですよね…

 

YouTube の動画及びその動画をまとめたDVDのみに収録された最終話でね!!

 

詳細を説明しますと、この映画の公開前にYouTubeにてゴーストの番外編が配信されました。その番外編にて登場したのがレジェンドライダーゴースト眼魂でした。そして、DVDに収録された最終話、そこに登場したのが映画においてアレクサンダー大王の眼魂を地獄大使に渡した張本人、通称「闇の意志」と呼ばれる存在です。最終回では闇の意志はアレクサンダー眼魂の力をまとい、ノバショッカーの幹部達を復活させゴーストとスペクターに戦いを挑みます。その後は勿論(?)二人により倒されるのですが…正直、よく分からないんですよね。いや、映画本編でも分からない、それを補完するためのような番外編でも正体はよく分からない…ほんとなんなんだ。ってか、そもそも映画の内容は映画ですべて完結してくれよ…

 

…とまぁ、いろいろ思うところはありますがまぁ面白い作品ですよこの映画自体は。

 

まとめ

というわけで今回は仮面ライダー1号の感想でした。いろいろと考えさせられる内容の濃い藤岡弘映画でした…でも、この作品逆を言うと仮面ライダーあんまり詳しくない人でも楽しめる内容ではあるのかなと感じましたね。なので、これをみて気になった方々もよければ見てくださいね。そこにあなたなりの感想が生まれることでしょう…

その感想を見つけることが私とあなたたちとの間の宿題です

あ、ちなみに仮面ライダーと言えば作品は見たことなくても聴いたことあるであろう曲「レッツゴーライダーキック」という曲がありますが勿論この作品でも流れます。それもエンディングで…

 

…一番だけですけどね。

 

この作品のグランドエンディングはこの曲の後に流れる野口五郎さんと高柳明音さんによる「それぞれの時」という曲なのですが…正直素直にレッツゴーライダーキック聴きたかったなぁと思いましたね。

 

まぁ、そんな余談もありつつですがこの映画をオススメしたい気持ちは本物です。そして、この映画の円盤を送ってくれた友人、本当にありがとうございます。倍近くに感じる濃密な時間を楽しむことができました。

というわけで今回の感想はここまでです。また次回の感想でお会いしましょう。

お相手は私カタルマンでした

世界は終わるのか…仮面ライダーゼロワンを語る

注意

今回の語りは好きなものについての語りではありますがやや否定的な内容を含みます。

また、今回語る作品は現在上映中の作品であるため作品の鑑賞予定のある方、ネタバレを避けたい方は作品視聴後のブログ閲覧をオススメいたします。

 

…さて、今回このような書き出しで始まりましたが今回、結構個人的にモヤモヤした作品についての感想を吐き出す回となりますので念のための注意でした。

では改めて今回語る作品を紹介しましょう。その作品は…

『劇場版仮面ライダーゼロワンREAL×TIME』です。

 

 

 

仮面ライダーゼロワンとは

 

今回紹介する作品は劇場版仮面ライダーゼロワンとなりますが、そもそも仮面ライダーゼロワンとはなんぞやと思う方々もいるでしょう。

仮面ライダーゼロワンとは、2019年9月~2020年8月まで放送していた令和初の仮面ライダーテレビシリーズとなります。設定としては人工知能搭載人型ロボット「ヒューマギア」が様々な仕事で活躍する世界においてヒューマギアを製造、開発する企業「飛電インテリジェンス」の社長となった青年、飛電或人を主人公として彼を支える秘書型ヒューマギアのイズ、対人工知能特務機関A.I.M.Sの隊長、不破諌と技術顧問刃唯阿との関わりや飛電インテリジェンスの買収やライダーシステムの軍事利用を目的に行動していたZAIAエンタープライズ所属の天津垓や暴走したヒューマギアやその暴走の裏で活動する「滅亡迅雷.net」や彼らが復活させた人工衛星アークとの戦いを描きそこから善意と悪意、人工知能と人間の関わり方といったテーマを基に物語は進行していった。物語の結末についてはあえてこの場では語らない(いずれ本編についても感想を語ろうと思っています)ですが、今作劇場版仮面ライダーゼロワンはテレビシリーズのその後が描かれた劇場版となっています。

 

あらすじ

 

本編での戦いを終えた或人、そんな或人にある日エスと名乗る人物からの宣戦布告を受ける。宣戦布告を受けた後に世界中でテロが発生する。そのテロの背後にはエスの存在があった…

60分で世界を滅ぼすし、楽園を創造すると宣言するエス/仮面ライダーエデンに戦いを挑む或人だったが彼はエデンに敗北してしまう。目を覚ました或人は謎の世界でエスの正体を知る女性、遠野朱音と出会う。彼女から告げられる。

一方、或人が消失した世界では不破達がテロを行う集団との戦いを繰り広げていた。戦いが続く中イズは頭の中に謎の人物の声が響くのであった。

世界は滅んでしまうのであろうか…

 

感想

 

今回の映画を観た際の感想ですが…正直に言いますと個人的にはモヤモヤが残る作品…という印象でした。

観ていて楽しいシーンや心に残るシーンは勿論ありました。ですが、それと同じくらい、観ていて疑問を抱くシーンや展開も観られました。今回は両方の面について感想を語っていきたいと思います。

 

まず、今作はテレビシリーズのその後を描いているため、テレビシリーズであまり絡みがなかった人物同士の関わりについて新たに描かれた場面が多々あります。特にテレビシリーズでは敵であった滅亡迅雷.netが本作では味方として活躍しています。また、それに付随して滅亡迅雷.netのメンバーと他のライダーでの共闘だけでなく同時変身も観ることができます。これは予告編でも公開されていたシーンでしたが、実際にスクリーンで観ると本当に良いものでした。そして、映画にて新登場した仮面ライダーのデザイン…それもまたいいものでした。

仮面ライダーという作品である以上、大切な物は仮面ライダーのデザイン、そしてアクションであると私は考えています。その二点を抑えている部分では今回の映画、楽しめる作品ではありました…

また、物語の流れもドラマとして観て楽しめる内容となっています。

今回の敵であるエスは、一色理人という人間だった頃に研究していた医療用ナノマシンの暴走事故によりナノマシンの被験者であった最愛の人、遠野朱音を失ってしまいました。彼女を被験者に選んだエスは彼女に対する贖罪として、無事であった彼女の脳を機械に接続し、電脳空間で朱音を生かすという選択をしました。しかし、その電脳世界には朱音一人しか存在はしません。そんな彼女を救済するためにエスは楽園を創造しようとしていたのです。彼の計画は、現実に存在する人間を楽園(朱音の存在する電脳空間)へ転送させ朱音の住む世界に彼女を一人にさせないというものでした。そう、エスが作ろうとしていた楽園とは最愛の人、朱音のための楽園だったのです…ええ話や、ほんと

 

さて、ここまで褒めておいて気になる処なんてあるのかという話ですが…まず、一点目として今回の映画においてヒューマギアの出番がほぼありません。仮面ライダーゼロワンテレビシリーズにおいて人間とヒューマギアとの関わり方や考え方について様々な視点で考えさせられる作品でした。そして、先述したようにこの映画は本編のその後の世界を描いています。そのような意味では映画においてヒューマギアの登場がないことによりゼロワンの世界において人間とヒューマギアの関わり方に変化はあったのか、それとも変わりがないのか考えることができません…これは、物語が終わった後の世界をみたいと考えていた私にとっては少々残念なこと…でした。が、後に書きますが、その私の思いは叶うことになりそうです。

二点目としては、敵の存在に対する疑問、です。

本作の敵である仮面ライダーエデン、彼はテレビシリーズ最終回に意味深な登場シーンとともに選考登場していた仮面ライダーでした。そんな彼が変身に用いるアイテム、エデンドライバーとエデンゼツメライズキー…これはテレビシリーズにおいて登場したアークという人類を滅ぼすために活動していた作中での悪意の象徴であり純粋悪…のようなものなのですが、テレビシリーズを見ていても、今作の映画を観ていても、正直…この力を使うにふさわしい人物がアークの力を使っていたかと聞かれるとちょっと首をかしげてしまいます。このアークの力を使ったライダーは全部で5体いるのですが、その内3人が身内を失った際につけ込まれるような形でアークの力を得ているんですよね…しかも、人類の滅亡のために活動していた基のアークと異なって、目的がある意味報復というか、なんというか…これは個人的な意見だと理解はしているんですがアークゼロ(アークの力を用いるライダーとして1番最初に登場したライダーで在りアークそのものが変身している)の威厳や振る舞いを観ているともっと純粋な悪としてアークには存在して欲しいなぁと思うと…今回のエデンも敵としてみると少し残念だったなぁ…という印象でした。

そして三点目ですが、物語の終盤にて言い放たれた台詞に強い引っかかりを感じてしまった…という点です。

今回の物語の敵は先述した仮面ライダーエデン。そして彼を信仰する「シンクネット」と呼ばれるサイトの人間達になります。シンクネットの利用者達は皆破滅願望を持っている人間達が集まっています。そして、AI搭載型ナノマシンによって作り出されたアバターを用いて仮面ライダーアバドンへと変身し、活動していました。そんなアバドンでしたが、そのうちの一体がエスの真の目的に気づいてしまい、エデンのベルトとプログライズキーを奪い新たな仮面ライダー仮面ライダールシファーへと変身します。そして、世界の破壊を開始し、シンクネットのサーバーを襲撃するためにアバドン達も行動を開始します。しかし、そのアバドンを止めるために行動するライダー達…そのメンバーの一人、滅はアバドン達に向けてこう告げます

 

アバターでなければいきがれないやつらが…」

 

…え?ちょっと待って、なんでここで急にインターネット性悪説みたいな内容持ち込んでくるんですかね…話の内容的にこういう台詞が出てくるのは仕方ないのかもしれませんが…でも、ここでの問題と言いますか…本編においては人間においてもヒューマギアにおいても善意をもってそれぞれと接している存在が描かれていました。それにより、いい人もいれば悪い人もいるという当たり前のようで大切なことを伝えてくれました…が、今回シンクネットの利用者をみると…皆ゆがんでいる人格や人物像を描かれているのみで、いい人っていたかなぁ…と思うと…インターネット利用者を悪として描こうとしている物語の作りにみえてしまい救いってないんですか?という思いを抱いてしまったのが…個人的に今作を素直に楽しめなかった一番の要員となっていますねぇ…

 

…あと、今作一番の個人的に観ていて「このシーンいるのか…?」と思ったシーンについて最後に語らせてください。そのシーンは、アキラ100%演じる野立万亀男に対する取り調べシーンです。

この野立万亀男という人物、ZAIAの技術を外部に流出させた人物として作中で取り調べを受けるシーンがあるのですが、口を割ろうとしない彼に対して行われた取り調べの方法が…

 

ボディチェックと題して服を脱がせ持ち物をすべてチェックするという方法でした。

 

これについては、まぁ演じたアキラ100%さんの持ちネタを作中ないに出したかったのかなぁ…と思った部分ではありますが、問題としては…当該シーンでの劇場内の雰囲気。ライダー映画において露骨なギャグシーンがみられると、大人でもクスッと笑う声が聞こえてくるのですが(地域差は勿論あると思います)今回、このシーンにおいて映画館は静寂に包まれていました。(別に他の観客がいなかったとか、元々笑う人がいなかったとかそういうことはありませんでした。事実、映画が始まる前の予告編にて劇場版銀魂の来場者特典として、鬼滅の刃のポストカードが配布されるという告知を聞き場内がクスッという笑いに包まれる場面がありました)つまり、ギャグとしては滑ってるギャグシーンを見せられた…だから、このシーンの必要性について考えた…

 

…訳ではないんですよねぇ

 

このシーンを観て必要性について考えた理由はその後にあります。このシーンの続きですが、万亀男の持ち物の中に流出の証拠が見つかったのですが、肝心の証拠を調べるためにはパスワードが必要。そのパスワードについても口を割るわけない彼に対し飛電インテリジェンス副社長、福添は取った手段は…

 

ヒューマギアを用いた説得(脅迫)でした。

 

説得に用いられたヒューマギアは全3体。それぞれ

看護師型ヒューマギア 白衣の天使ましろちゃん

弁護士型ヒューマギア 弁護士ビンゴ

お笑い芸人型ヒューマギア 腹筋崩壊太郎

 

となっています。この3体。説得に使えるのかとなりますが…勿論、使えません。でも、この3体の力で万亀男に口を割らせることには成功しました。その方法、気になりますよね?では、特別に公開しましょう。その方法とは…

  1. ましろちゃんによるあしのツボの刺激(激痛を与える)
  2. ビンゴにより、このまましゃべらなければ何らかの罪に問われるとの説得(もとい脅迫)
  3. 腹筋崩壊太郎のギャグである腹筋を飛ばすネタで飛ばした腹筋による直接攻撃(更にギャグの直後に「腹筋はまだまだありますよ」との発言や万亀男の頬に傷がつくシーンなどもあります)

この後、万亀男はパスワードを吐くのです。

 

…いや、ちょっとまてよ!!

ヒューマギアって人間の仕事を助けるための発明なんだよな!!

この3体がやってることってそれぞれの仕事に関わることか!?

この様子或人がみたらどう思うんだろうな!!

ほんとなんのためのシーンだったんだよ!!

 

…失礼しました。ただ、ほんとこのシーンだけなんですよ。ヒューマギアが仕事をしているシーンって…しかも、その仕事が本来の仕事から逸脱した…いわば拷問のようなことをしているとなれば、結局ヒューマギアって人間にとって都合の良い道具なの?と思ってしまい残念だったんですよ…しかも、まぁ対策はしてるんでしょうけどもましろちゃんに関しては全裸の男の足つぼを押すとかいう、一歩間違えたらアウトもアウトなことしてますからね…ほんと、なんだったんだろうあのシーン…

あのシーンだけは本当に必要だったのかと今でも思うシーンでしたね

 

まとめ

…という訳で、今回の語りはこのあたりで終了となります。正直、今回の記事を書こうと思った理由は周りで今回の劇場版の内容について語っている人たちを観て皆結構な高評価をしているため、自分の意見が少数意見なのではないかと感じてしまったため…という理由が含めれていたりします。ゼロワンという物語において語らねばならないであろうヒューマギアの出番の少なさ(しかも秘書型であるイズやシエスタを除いたヒューマギアの登場シーンについては正直こんな出し方で良いのかと本気で思っています。)やインターネットに存在する悪意の描き方については疑問を感じる部分が多々あります。

ですが、何度も言いますが今回の作品今作、確かに楽しめました。様々な仮面ライダーのアクションや映画だからこそ表現できるシーンの数々…観ていて飽きることのない作品でした…だからこそ、ゼロワンの物語を好きな方や、仮面ライダー作品に触れてみたいと思った方は観てみるのも良いかもしれません。私とは異なる感想を抱くこともあるかもしれませんし新たな知見が広がるかもしれませんね…

 

…うん、やっぱりこういう記事書くの慣れてないな!!

 

やっぱり好きな物について好きなように楽しく書くのがスタイルとしてはやりやすいようです。勿論、今回の作品も好きな作品です。ですが、好きな作品であるがために作品をもっと楽しめれば…という思いが強くなりこのような感想を抱いた私でした。

 

ちなみに、しきりに私がヒューマギアの物語を見たいと言っていましたが…なんと、Vシネマにてゼロワンの新作「仮面ライダーゼロワンOthers 仮面ライダー滅亡迅雷」の公開や発売が決まりました!!そちらの公開も楽しみです…おそらく感想も語るかと思います。

 

ではでは、今回はこのあたりで。また次回の語りでお会いできればと思います。

友情は心の栄養だ。仮面ライダーフォーゼを語る

 

どうも、一月につき一回更新のノルマを達成できるよう頑張っているカタルマンです。(尚今回は達成できたとはいえませんね…すいません)今回のブログでは私の思い出とともに作品を語っていこうと思います。その作品は…

 

仮面ライダーフォーゼ」です

 

 

 

仮面ライダーフォーゼとは

仮面ライダーについてあまり詳しくない方のためにまずは仮面ライダーフォーゼという作品について軽く説明をさせていただきます。

仮面ライダーフォーゼは仮面ライダーシリーズにおいて平成ライダー13作目(もしくは平成2期ライダー3作目)の作品であり記念すべき仮面ライダー40周年記念作品でもあります。放送時期は2011年9月~2012年8月まででした。テーマは宇宙と学園生活…

え?宇宙と学園生活!?

と思った方々、安心してください合わないようなテーマではありますが、仮面ライダーではよくあることです。(武将とフルーツとか、医者とゲームとか…)

さて、そんな作品ですが…この作品の真のテーマは「友情」です。どんな内容なのか気になってきた方々もいるでしょう。ではあらすじの紹介から始めたいと思います

 

あらすじ

天ノ川学園高校に転校してきた友情を重んじる高校2年生如月弦太朗。彼はそこでかつての幼なじみ城島ユウキ、そして虚弱体質な同級生、歌星賢吾と出会う。そんな中弦太朗は転校初日に怪人、ゾディアーツに襲われてしまう。そんな彼は賢吾に助けられる。しかし、ゾディアーツを倒すことができなかった賢吾はゾディアーツと戦うための力であるフォーゼドライバーを使用しようとするが、虚弱体質な賢吾がドライバーを使用するのを止めようとするユウキ。そんなとき、その場に現れた弦太朗にドライバーを奪われる。弦太朗はドライバーの使用方法をユウキに教わりフォーゼに変身しゾディアーツと戦う。

その後賢吾との衝突を経つつも弦太朗はゾディアーツを撃破し、ゾディアーツから学園を守る秘密の部活「仮面ライダー部」を結成するのだった。

そんな弦太朗と衝突しつつも絆を紡ぎライダー部のメンバーとして協力していく少年少女の物語…それこそが仮面ライダーフォーゼなのである!!

 

都市伝説仮面ライダー

…見出しを見てなにそれ?って思う方もいるとは思います。簡単に説明しますとこの都市伝説仮面ライダーとは、この仮面ライダーフォーゼの世界観に存在する都市伝説です。町の危機を人知れず救う仮面のヒーロー、仮面ライダーの存在が都市伝説としてこの世界には広がっているようです。それを聞いた弦太朗はそれ以降「仮面ライダー」フォーゼと名乗るようになりました。ちなみにその都市伝説仮面ライダーを語るシーンにて登場した仮面ライダーたち…かつて実際に活躍していた仮面ライダーたちでした。こういう設定もやはり仮面ライダー40周年記念作品という記念すべき作品だからできたことなのかなぁと思いましたね。ちなみに、仮面ライダーという存在を知るまでフォーゼの技はロケットドリルキック、ロケットドリル宇宙キックといったものでしたが、自らが仮面ライダーと名乗るようになってからは技名の前にライダーとつけるようになりました。様々な作品において仮面ライダーって様々な存在になりますが…とうとう都市伝説にまでなっちゃったよ、仮面ライダー

 

フォーゼと私

さて、ここでいつもなら作品の解説、完走を語るのですが、正直今回の感想いつも以上に主観マシマシの感想になると思います。なぜそうなるのか…それはこの作品を見ていたリアルタイム時代の私の思い出補正がかかっているためです…

尚、この項目は単なる自分語りからなる項目のため単純に作品の感想などを見たい方はこの項目は飛ばしても問題はありません

仮面ライダーフォーゼ放送当時、私は高校2年生でした。そして…フォーゼを見るまで私は平成ライダーはおろか仮面ライダーシリーズについてほぼ無知でした。というよりも正直仮面ライダーが少し苦手でした。その理由なのですが…私は元々平成ライダーを放送していた時間帯の作品『ビーロボカブタック』や『テツワン探偵ロボタック』、『燃えろ!!ロボコン』が好きでした。それらの作品はコンセプトとして人間とロボットが友達として協力して問題解決を目指したりライバルロボットと戦うといった内容でした。その戦いもいわゆるスポーツ的なもので仮面ライダーなどで描かれる戦いとは異なっていました。そんな中、2000年、あの作品が始まります。そう、『仮面ライダークウガ』です。所見の頃の私はクウガを見てかっこいいなという印象を抱きながらも画面の暗さ、音の激しさを見てかっこよさ以上に怖さを感じてしまいました。その結果、私はその後の仮面ライダーシリーズに対しても恐怖をなんとなく感じました。今ではクウガに対する怖さはなくなったものの、実はクウガは1話も見たことないんですよね…(他のライダーは友人にDVDで飛び飛びではありますが見せてもらったものもあります)

そんなこんなで仮面ライダーを見ていなかった私ですが、当時高校の友人と先輩が仮面ライダーの話で楽しげに盛り上がっている姿を見て「俺もあの輪に入りたいな」と思いました。その後、仮面ライダーを初視聴した私ですが…めっちゃのめり込みました!!

その理由が、先ほども書いたとおり私の当時の学年…高校2年という点です。これ、弦太朗たちと同じなんですよね。そして、そんな弦太朗は様々な仲間たち、そして天ノ川学園高校の生徒たちと友情を築いてきました。一方の私も仮面ライダーを見たことにより高校生活はもちろん、その後の生活でも様々な友人を作ることができました。だから、いろいろと弦太朗たちと自分自身を重ねることがあるんですよねぇ…

そういう背景もあり私にとって仮面ライダーフォーゼという作品はただ好きな作品というだけでなくとても思い出深い作品となっているのです…

だから、めちゃ主観はいってるので突っ込み入れたくなっても少し目をつぶってね(お願いします)

 

みどころ

今回からはネタバレ配慮の感想は書かずに最初からネタバレ全開でみどころを綴っていこうと思うのでご注意をよろしくお願いします…

まずは、誰とでも友人になろうとする如月弦太朗の姿勢。ここにみどころを感じました。あらすじで語った通り弦太朗は友情を大切にする男です。その夢は天ノ川学園の全員と友達になること…壮大だなほんと。そんな彼は最初は様々な生徒にあきれられていました。しかし、そんな彼も次第に様々な友人を作っていきます。そして、弦太朗の活動を助けたいと思った一部の人物たちは彼の設立した仮面ライダー部に入部します。この友人を作る過程がなかなか見ていて楽しいんですよね。最初は正面からぶつかって、対立しつつも、その相手の本質を掴むとその一人の人間に寄り添いそして友情を築く…普通のことのように見えてこれができる人って少ないんじゃないですかね。自分自身、友人に対して隠し事無く本来の自分自身で接しているかと聞かれると、まぁ…できませんよね。勿論、それができなければ友人じゃないというわけでもありません。ですが、自分を晒し、相手を知る。それができる如月弦太朗は大物だなぁと感じましたね。

 

そして、2つ目のみどころは弦太朗をとりまくライダー部のメンバーの魅力です。ライダー部のメンバーは

・ライダー部設立の立役者でありフォーゼに変身するバッドボーイ、如月弦太朗

・そんな弦太朗の幼なじみであり賢吾の理解者でもある宇宙オタク、城島ユウキ

・戦闘面でのサポートやフォーゼの用いるスイッチの調整を行うライダー部のブレイン的立ち位置、歌星賢吾

・天ノ川学園高校のクイーンでありカリスマ、風城美羽

・学園一の情報通で臆病な一面もあるがやるときにはやる男、JK(神宮海蔵)

・学園のキングであり、時にはフォーゼとともに戦う勇敢な男、大文字隼

・勘が鋭い不思議系ゴス少女、野座間友子

・二人目の仮面ライダー、メテオに変身する交換編入生であり拳法の使い手、朔田流星

となっています。

ユウキ以外のメンバーは最初は弦太朗に対しての関心は無かったのですが、彼の一直線なアプローチに次第に心を開いて聞きます。その結果、ライダー部のメンバーは皆弦太朗と「友情の証」を結び真の友になりました。友情の証とは簡単に言えば弦太朗が友人と行う挨拶のようなものです。やり方は簡単。まずは普通に握手。その後腕相撲をするような感じで握手。お互いの拳を正面からぶつける、拳を上下にぶつけ合うという一連の行為を指します。…説明が下手で申し訳ないです。話を戻しますが、そんなライダー部の面々ですがそれぞれ得意分野が異なり、それぞれの分野で弦太朗を助けてくれます。そして、友情を紡いだ後にも彼らに焦点を当てたエピソードも存在しますし、ライダー部のメンバーは影の主役といってもいいでしょう。

そして、このライダー部のメンバー…弦太朗と流星を除いたメンバーにはとある共通点があります。それは…皆名前が栄光の7人ライダーに関わる名前となっているのです!!栄光の7人ライダーとは、仮面ライダー1号仮面ライダー2号仮面ライダーV3ライダーマン仮面ライダーX仮面ライダーアマゾン仮面ライダーストロンガーの7人を指します。ヒントとしては

賢吾:1号の変身者の名前

ユウキ:ライダーマン変身者の名前

美羽:V3変身者の名前

JK:X変身者の名前と関連

隼:2号の変身者の名前

友子:アマゾン

となっています。気になった方は是非調べてみてください

 

そして3つめのみどころは、彼らの学園生活です。このフォーゼという作品。仮面ライダーという作品である以上に学園ドラマとしての側面が強く描かれています。そのため、戦いだけでなく彼らの放課後、部活動といった授業外の活動や学園祭、修学旅行、卒業式といった学校行事を絡めた話の展開がされていきます。それにより視聴者もまるで弦太朗達とともに学園生活を送っているかのような感覚を味わうことができる(いいすぎかな?)

また、このフォーゼという作品。舞台は日本なのですが弦太朗達が通う天ノ川学園高校はスクールカーストやプロム(卒業式後に行われるダンスパーティ)といったアメリカンハイスクール的要素がふんだんに盛り込まれている学校なんですよね。その点は人を選ぶポイントになるのかなぁ…なんて思う部分でもありますが、その点を除いても1年通してこの作品を見続けることで、まるで弦太朗達とともに学園生活を送っているような気分になれる…これは、他の仮面ライダーシリーズでは味わえない要素なのではないでしょうか。

 

まとめ

というわけで仮面ライダーフォーゼについての語りはここまでとなります。今回は今まで以上に私の思い出補正が強い語りとなりましたが、今回の記事を見て少しでも仮面ライダーシリーズや仮面ライダーフォーゼに興味を持ったという方がいましたら、是非観てみてはいかがでしょう。

他にも好きな仮面ライダーシリーズはあるので機会があればそちらについても片手行きたいと思います

 

…といいつつ、次回も仮面ライダーについて語っていきたいと思います。一体何のライダーについて語るのか、そして、オサボりマンの私が早めに投稿できるのか…乞うご期待

 

というわけで今回はこのあたりでおしまいにしたいと思います。また次回お楽しみに。カタルマンでした。

 

「まきますか?」「まきませんか?」『ローゼンメイデン』を語る 完結編

…もう、年をまたぎ

このブログを始めてから1年が立とうとしている

 

…というわけで遅れてしまいましたが前回の続き、『ローゼンメイデン』を紹介していきたいと思います。

 

 

あらすじ

今回のあらすじ紹介ですがちょっとばかし複雑なため二部構成でのあらすじ紹介とします。また、あらすじ紹介の際にネタバレを含む部分がありますのがご了承ください。では、あらすじを

 

  1. 物語の主人公「桜田ジュン」はとある事情で引きこもりになってしまった中学二年生。そんな彼の趣味は通販で買ったインチキ商品を期限ぎりぎりでクーリングオフするというものだった。ある日そんな彼のもとに「まきますか」「まきませんか」という書き出しではじまる一通のダイレクトメールが届く。興味本位で「まきませんか」に丸をつけたジュン…時は流れジュンは高卒認定試験を受け無事大学生に。彼は大学にもバイト先の本屋、ブックス滝沢にも居場所がないと感じていた。しかし、彼はそんなある日バイト先で「少女の作り方」という一冊の本と出合う。店長も発注した覚えがないというその本をジュンは自宅に持ち帰る。その本によるとその本の付録としてついてくるパーツを組み立てることで薔薇の香り香しい一体の少女「ローゼンメイデン第5ドール、真紅」を完成させることができるという。その本を見つけた後、ジュンの家に届く「少女の作り方」の続き。どこから送られてくるのか分からないその本に疑問を抱くとともにジュンに更なる衝撃が…その衝撃とは、中学生の頃の自分。「巻いた世界」の桜田ジュンからのメールだった。雪華綺晶の妨害を受けつつもなんとか真紅を完成させたジュン、彼は巻いた世界からのメール、そしてひょんなことから仲良くなったバイト先の女性、斎藤さんや彼女が所属する劇団との交流を経てジュンは次第に明るさを得る。そして、劇団の公演の日…ついに雪華綺晶が本格的に攻撃を始めるのであった。

 

  1. 巻かなかった世界での死闘を終えた巻いた世界の桜田ジュンと真紅たちは無事巻かなかった世界から戻るのであった。それと同時にジュンは新たなる戦いに身を置くこととなる。それは…学校への復学だった。そのための予行演習や勉強の遅れを取り戻すために図書館で勉強をするジュン。そんな彼は図書館で同校の生徒である鳥海皆人と出会う。彼はどうやらジュンにたいしてあこがれを抱いていて、かつローゼンメイデンに対しての関心を持っている人物であった。更にジュンの復学と時を同じくして入院していた水銀燈のマスター、柿崎めぐも退院しジュンと同じクラスに突然の転校をするのだった。学校内で様々な問題が起きる中、かつてローゼンメイデンのマスターだった人物たちをさらう雪華綺晶の動きを探るドールたちだったが、ついに金糸雀のマスターである草笛みつとジュンまでもが囚われてしまう。その事実に危険を感じドールたちは残ったマスターの柏葉巴と巻かなかった世界のジュンと共に雪華綺晶のもとへと向かうのであった…今ここに、ローゼンメイデンの物語の結末が描かれる…

 

巻かなかった世界って?

ローゼンメイデンにおいて新たに登場した世界観。あらすじで説明したように桜田ジュンが「巻きません」を選択した世界でありこの世界においては本来ローゼンメイデンという存在自体がない。真紅は巻かなかった世界においてはとある事情によりスペアボディーを用いて活動をしていたためほかのドールよりも活動できる期間が短い存在であった。また、ジュンの成長過程(精神的な面)も異なっており物語初期の人に対して心を閉ざしていた状態のまま大学生となっている。しかし、そんな彼も真紅たちとの交流を経て次第に成長していく…

ちなみに、この世界においては桜田ジュン以外に巻いた世界に登場した人物は登場しない…が、みなローゼンメイデンに出会わなかっただけで存在はしているのだろう(何名か名前だけ出てくる人物も存在する)

 

みどころ

[未読者向け]

今回のみどころは巻かなかった世界のジュンの変化にあると考えています。彼はローゼンメイデントで会うことがなかった世界では鬱屈とした中学時代の性格のまま生きていました。そのため、学校やバイト先でも行き場(生き場ともいう)がない…そんな青年でした。しかし、そんな彼を変えるきっかけとなったもの…それこそが、ローゼンメイデン。彼女たちとの出会いがジュンを変え、世界を変えた…それこそが今回の物語のみどころの一つであるでしょう。

また、ローゼンメイデンの戦いの物語に対しての結末も描かれる今作。はたして、アリスゲームの結末は、そしてそれぞれのドールやマスターはどのような運命をたどるのか…それは、読んだ人間にしかわからないものなのです。

 

[既読者向け](ネタバレ注意)

さて、毎度のことながらここからが今回の本題です。

この物語において私が見所に感じた場面、それは「水銀燈の変化」です。

彼女は巻かなかった世界においてそれまで見せることがなかった優しさの片鱗をのぞかせました。その片鱗があらわになった理由はいくつかあると思いますが大きな理由として真紅の存在が挙げられるでしょう。水銀燈と真紅は当時それぞれ自分の身に自分以外のローザミスティカを一つずつ宿していました。しかし、それぞれの得方は異なっています。水銀燈蒼星石から奪う形でローザミスティカを得ました。一方で真紅は雛苺からローザミスティカを託されています。そんな雛苺の行動を知らなかった水銀燈は真紅から雛苺の話を聞いた際に自分と同じ存在だと蔑みます。しかし、巻かなかった世界の終盤、水銀燈雛苺が自分の意思で真紅にローザミスティカを渡したことを知ります。その瞬間、水銀燈は初めて真紅に対して敗北を感じたのではないでしょうか。

 

アリスゲームは潰し合いが原則だったはず…力あるものが無いものを淘汰しより優れた人形を残すためのものだと私はそう思ってきたし今も間違いだとは思っていない―そのはずよ。けれど

このゲーム、正攻法だけでは勝てないのかもしれない…」

ローゼンメイデン 7巻より

 

 

ここが、彼女の変化のターニングポイントとなった場面なのでは…と私は感じています。ここからの水銀燈は株爆上げでした。

 

そして、彼女の変化に影響したと思われるもう一つの要因…それが彼女のマスター、柿崎めぐでした。水銀燈とめぐの関わりはRosen maidenの時点でも描かれてはいました。ですが、ローゼンメイデンにおいては二人の「つながり」に強く焦点を当てています。Rosen Maiden終盤にてめぐを雪華綺晶に奪われた水銀燈の目的はめぐを取り戻すことでした。本来水銀燈はマスターを必要としないドールです。そんな彼女がめぐというマスターを大切に思う理由…それは、自分との共通性ともいえるものがあったからといえるでしょう。前回述べたみどころの終盤部分でドールが人間に影響を及ぼすことや人間がドールに影響を与えることがあると書きましたが、その後に改めて考えると「マスターとドールの共通点」のようなものがそれぞれあると感じました。特にその共通点が強いのがこの水銀燈とめぐなんだなぁと読み直した際に感じました。めぐは病気により病院での入院生活、父親は娘よりも仕事を優先しめぐを軽く扱っている。そんな現実の間でめぐは日常的に「どうせ死ぬんだから」という発言を繰り返す状態になっていました。そんな彼女は水銀燈と出会い「天使」と呼ぶようになりました。人間から生命力を奪う水銀燈。そんな彼女なら簡単にめぐに死を与えられる。死を望むめぐにとってそんな彼女はまさしく天使なのでした。

 

「だから貴女がきてくれたんでしょう?天使に導かれて私は病院から消えるのよ魔法みたいにね」

「…天使ね…いい加減その呼び方どうにかならないかしら」

「あらいいじゃない貴女にぴったりよ。私にとって水銀燈は天使。死にかけの私を迎えに来てくれた黒い天使なのよ」

ローゼンメイデン 6巻より

 

 

一方の水銀燈はかつて父親に最初に作られ、その際にその後のドールを作る際の罪を服に逆十字という形で刻まれた悲しきドールです。そんな彼女がアリスを目指す理由…それは、自分にそんな罪を自分一人に押しつけた父親への復讐でした。

 

「神様って傲慢でなんて公平なのかしらね。失敗作の私にも至高に届くチャンスをくれるんだから。戦ってやるわ!何もかもと!姉妹の誰をも引き裂いてあげる!それが私の復讐!お父様への!私を産み出した何もかもへの!」

ローゼンメイデン 10巻より

 

 

父親への復讐…それは、水銀燈だけでなくめぐも考えていたことなのであろう。自らが死ぬことで自分自身の存在の重さについて父親に伝えたかったのでしょう…(あくまで私の想像です)そんなめぐにたいしてだからこそ、水銀燈はめぐに対して親近感のようなものを感じていたのだと思います…

 

「いつもあの子は楽しそうでいつもあの子は苛立っていてまるで箱舟で滅びを待ち続ける最後の一羽。陸を見つけられずたった一羽さまようだけの鳩。なぜあの子を私が選んだのか―それはきっとある一点において私と彼女が同じ一つの海に足を浸していたからなのでしょう」

ローゼンメイデン 6巻より

 

 

…前回言い忘れてたけどこういう表現とか言い回しもほんと好き

さて、そんなめぐですが…なんと、雪華綺晶とともに行動しているではありませんか!!最初何でって思いましたが、めぐの行動は水銀燈のための行動であり、彼女の願望もかなえるための行動だったのか…と思うと…うん…

 

「あの子は優しい子…でも…だからこそ、絶望をプレゼントしたいの、あの子がどんな顔をするのか見てみたいの」ローゼンメイデン 9巻より

 

…めぐが水銀燈に与えた絶望…それは、彼女の望みも自らの望みも叶える…端から見れば幸せなプレゼントです。しかし、その結果めぐは命を落とす…それは、水銀燈の望みではありません…

 

水銀燈と柿崎めぐ、この二人はこの物語における陰の主人公なのではないでしょうか。真紅と水銀燈桜田ジュンと柿崎めぐ…二人と二体の物語は悲しくも、優しい終焉を迎えるのでした…

 

長くなりましたが、最後にもう一つみどころを語らせて下さい…それは、雪華綺晶の存在についてです。彼女は体を持たない精神体(作中内ではアストラル体といわれる)であり彼女には父親に作られた体も、与えられた愛も、姉たちとのむなしくも楽しい時間も、自分とともにアリスゲームを戦ってくれるマスターも…何もかも持ち合わせてはいません。だからこそ、それを求めて彼女は暗躍を続けました。そんな彼女が最初に目をつけたのは世界に居場所が無いと感じ、鬱屈とした生活を送っていた巻かなかった世界の桜田ジュンでした。

彼は真紅との生活で満たされたような感覚を感じるも彼女は結局巻いた世界のジュンのものであり自分のことを見てくれない。その際に雪華綺晶はその心の隙間に入り込み自らが巻かなかった世界で活動するための体を巻かなかった世界のジュンに作成させます。そして巻かなかった世界の戦いの最中…巻かなかった世界のジュンは決断をします。

 

「マスター…なぜ…?私は…貴方、貴方の望むままに世界を作り変えてさしあげたいのに…」

「いらない、もうそんなもの欲しくない。確かに母港だけの人形が欲しかった…でも人形を作り上げるのは僕自身の手だ、他の誰でもないんだ。誰かに与えられるんじゃ意味がない。僕が僕の意思で僕の力で変えてやるんだ。お前はいらない…!」

ローゼンメイデン 4巻より

 

 

このジュンの言葉により一度撤退した雪華綺晶は、巻いた世界において先述したように柿崎めぐとともに行動しますが…めぐも結局は水銀燈のマスターでしかなかった。結局、彼女は一人だった…そんな彼女を救った存在は…巻かなかった世界のジュンでした。戦いの末についに崩れ去り消滅しそうになる雪華綺晶に対して、巻かなかったジュンは以下のように告げます…

 

「待ってくれ!崩れてしまわないで、生きることをあきらめないでくれ。ずっと考えてたんだ、あれから…母港は僕の選択に後悔はない。でもそれで切り捨てるもののことを…ずっと考えてた…人形に魂の在り処が必要なら今度こそ僕がちゃんと受けとめるから…だから、戻っておいで」

ローゼンメイデン 10巻より

 

 

…こうして、雪華綺晶は最後に自分を大切にしてくれる「居場所」を得たのでした…それを与えたのはかつて居場所を求めていた巻かなかった世界のジュンなのでした…

 

うん、ええ話だね!!

 

まとめ

さて、これで本当にローゼンメイデンについての語りが完了しました…

 

うん、長かった…

(待ってくれていた方本当にすいませんでした)

 

でも、この語りで私が語りたいことは本当に語りきりました。おそらくこれから先前後編で語りをする…なんてことは無くなると思いますね。(書く側も結構つらい…)

もし、この語りを見て作品が木になったなという方は是非見てください。あなたを幸せにしてくれるドールとであえるかもしれません…

ちなみに、この作品、語った作品以外に過去談である「ローゼンメイデン0」様々な視点で描かれる小説版、まさかの少女漫画化!?「ローゼンメイデンdolls talk」そして…あのカオス漫画家ちょぼらうにょぽみ先生が描くカオスな世界「まいてはいけないローゼンメイデン」など、スピンオフや過去談など様々な展開がされています…が、これらの作品私はまだ入手できていません…悲しいかな。いつか手に入れたら語るかもしれません…

 

では、今回はこのあたりで。次回の更新は早めにする予定ですが…これからは月一での更新を目処に頑張っていきます。

 

それでは、また次の語りをお楽しみに、カタルマンでした。

「まきますか?」「まきませんか?」『ローゼンメイデン』を語る

最初に言っておく、一発でネタ切れしてたわけじゃないよ?
…という言い訳をしつつもはてなブログから「1か月投稿がないよ」というメールが来ていたのは確かである。ちょっと焦りつつ更新をしなければという謎の使命感を胸に今日も感想を語っていきたいと思う。

さて、そんな今回何について語ろうかと思った際に自宅の本棚を確認した際にふと目にとまった作品…それは、『ローゼンメイデン』である。実は私自身この作品にはまったのは二年ほど前でそれまでタイトルは聞いたことはあったが観たことない…そんな作品だった。
…が、しかしそんな私はどっぷりはまった。それくらいはまったこと言うと…アニメを見終えてから速攻で近所の本屋やブックオフで漫画版を探しに探し続けて全く見つからず絶望にかられるほど探し続けていた…それくらいドはまりしました。(ちなみにそのことを友人に相談した際に持ってるからあげるよという友人の最大限のやさしさの元受け取りました)…というわけで今回はそんな友人の協力の元手に入れた漫画版Rozen Maidenについて語りたいと思います。

 

あらすじ

例のごとくまずはあらすじをば…

物語の主人公「桜田ジュン」はとある事情で引きこもりになってしまった中学二年生。そんな彼の趣味は通販で買ったインチキ商品を期限ぎりぎりでクーリングオフするというものだった。ある日そんな彼のもとに「まきますか」「まきませんか」という書き出しではじまる一通のダイレクトメールが届く。興味本位で「まきますか」に丸をつけたジュン。翌日彼のもとに届いたひとつのカバン。その中に入っていたのは一体のアンティークドール。彼はドールの薇を巻く…すると、彼の前で動き始めるドール…そのドールは自らを「ローゼンメイデン第5ドール真紅」と名乗る。真紅の態度やとる全動き始めたことに不信感全開で接するジュン…しかし、真紅とジュンが謎の襲撃を受けたことで二人は契約。そしてローゼンメイデン同士の戦い『アリスゲーム』に挑んでいくこととなるのだった…

ローゼンメイデンってなんなの?

この物語において重要な存在であるローゼンメイデンとはなんなのか、まずは解説していきたいと思う。
ローゼンメイデンとは、人形師ローゼンが作り上げたとされる生きた人形といわれるほど繊細に作られた人形第1ドール~第7ドールまでの7体が存在する。彼女たちの目的は至高の少女アリスとなり彼女たちを作った父であるローゼンに会うこと…である。そのためにローゼンメイデンたちはそれぞれの命ともいえる存在『ローザミスティカ』を集める戦い、アリスゲームに参加していくのだった…
…ちなみに各ドールは第1ドールから順に
他のドールよりもアリスへの強い執着を見せる第1ドール 水銀燈
自称策略家だがどこか抜けている第2ドール 金糸雀
今でいうツンデレな雰囲気で妹思いな庭師の第3ドール 翠星石
翠星石の双子の妹でありマスターに対する忠誠はドール1である第4ドール 蒼星石
物語の主人公桜田ジュンと契約したドールであり戦うことなくアリスゲームを終わらせるすべを探す第5ドール 真紅
子供のようなかわいさとやさしさを持つ第6ドール 雛苺
そして物語の裏で動いている第7ドール 雪華綺晶

となっていてそれぞれの個性も作品の魅力となっていると考えています。

みどころ

今回も未読者向け、既読者向けに分けて感想を語っていきたいと思います。

[未読者向け]

この作品、ローゼンメイデンたちに目が向けられがちなのですがそれと同じくらい人間関係や人間の成長について語られる作品となっています。その理由として各ドールにはそれぞれマスターと呼ばれる契約者のような存在がセットになって存在しています。そのためローゼンメイデンとの関わりやほかのマスターとの関わり、アリスゲームに対する想いを受けて自らの中にある考えや世界が変わっていく…そんな物語の構成になっています。
その影響を一番受けている人物こそ主人公である桜田ジュンであると考えられます。彼自身はあらすじでも語った通り引きこもりの状態であり彼の姉であり海外で働いている両親に代わり彼の世話をしているのりに対しても嫌悪を抱いている、そんな状態でした。しかしそんな彼は真紅との出会いに始まり、アリスゲームやほかのドール、マスターとの関わりを介して成長をしていきます。そして明らかになる彼が引きこもりになる原因…これは辛いよなと思いながら読み進めていきましたな。
また、同様にもう一人、アリスゲームやドールとの関わりによって変わることができた人物がいます。その人の名は結菱一葉。第4ドール蒼星石のマスターである彼は今作の中で数少ないローゼンメイデンを利用し自らの目的を果たそうとした人物であり序盤の物語における悪役といえる立場の人間です。なぜ彼が蒼星石を利用しようとしたのか、またなぜ蒼星石は彼に素直に従ったのかその二点は序盤の物語における感動エピソードとなっているのでお勧めしたいです。
また、本編の内容とは関係ない部分ではありますが本作のイラストはなかなかにきれいなものに仕上がっていると思います。どことなく少女漫画チックなデザインを思わせるデザインですがアンティークドールっぽさを十分に感じることができるイラストになっています。(…といいつつアンティークドールなんてあまり見たことない私です)

[既読者向け](ネタバレ注意)

…このブログにて本当に見どころだと思う部分を語るために全巻改めて読みなおしました。そのうえでこの作品の見どころだと思う点…それは人間とローゼンメイデン、それぞれの変化と成長だと感じました。その中でも特に変化があったと思える人物…それこそが未読者向け感想でも述べた桜田ジュン及び結菱一葉だと考えました。まずはこの二人の変化について焦点を当てていきたいと思います。

・結菱一葉の変化と翠星石蒼星石
結菱一葉。彼は双子の弟、二葉の幻影に憑りつかれた悲しき男です。そのため、弟の思いを振り切るために弟を愛した女性の心を翠星石蒼星石の力で壊そうとたくらんでいました。そんな一葉から逃げ出した翠星石でしたが蒼星石は逃げ出しませんでした。なぜ逃げなかったのか…それは二葉の幻影に憑りつかれた一葉の中に自らの姿を重ねたためであった…蒼星石の思い、それは「自らの中にある翠星石の姿を断ち切り『本来の自分』を取り戻すこと」だった。その思いは一葉も同じ…彼も自らの中にある二葉の姿を断ち切って本来の自分自身を取り戻すことが目的で翠星石蒼星石を利用していた…ということが真実だった。

「私が殺してしまいたかったのは彼女でも二葉でもない。もう一人の私…二葉の姿を借りて私の心をつなぎとめる…私自身の影‼」
「マスター…それが貴方の本当の望みなの…?僕も同じだった。半身なんかじゃない本当の自分自身になりたくてもがいてあがいて、そうして自分を探すあまり気づけば自分自身の影にがんじがらめに縛られていた。だから僕は貴方の望みを叶えてあげたかったんだ。そうすることで僕自身も抜け出せる気がしてそれであなたが解き放たれるなら、僕は叶えたい…‼」
                                                                       新装版Rozen Meiden 4巻より

…このあたり、大好きです。そして、読み返していてやっぱり翠星石蒼星石好きだな…と思えるそんな話でした。この二人にはいつまでも一緒に幸せでいてほしいなぁ…って思ってましたよ…チクショウ、水銀燈…(かわいいからあのシーンは好きだけど)
…そしてその後、蒼星石を失った翠星石と一葉。この二人の関係にも変化が訪れます。それまでは一葉のことを忌み嫌っていた翠星石も彼のことを蒼星石のマスターとして認め蒼星石を守ることを約束させます。もうこの物語第二の主人公なんじゃないかと思いましたよ一葉は…

桜田ジュンローゼンメイデンたち
そして、主人公である桜田ジュン。彼はローゼンメイデンたちとの関わりの中で徐々に成長を遂げていきます。ある時は目覚めない真紅を助けるためにいままで出ようとしなかった部屋を出てのりに助けを求め、またある時は悲しむ雛苺が食べたいと望むうにゅー(イチゴ大福のことを指す)を買うためについに家を出る。彼は引きこもってしまうきっかけを受けて以降自分を守るために家にこもり逃げ隠れる術を覚えた。しかし、そんな彼はドールたちとの出会いを経て立ち向かう力を身につけたのだった…
そして、そんな彼は次第にドールたちにも影響を及ぼすことになった…ある時は片腕を失った真紅を水銀燈から庇い…

「…もうやめろよ。今日のゲームはオマエが勝ちを奪って目的は果たせたんだろ。もうこれ以上こいつらを苛めるな…どうしてもやりたいならぼ…ぼぼぼ僕が相手になってやる…ッ」
                                                                      新装版Rozen Maiden 4巻より

またある時は真紅を傷つけた敵である水銀燈に手を差し伸べ…

「君は…嘘……ッ、寂しいんだッ、目を逸らして…真実から…君は壊れないッ」
                                                                     新装版 Rozen Maiden 5巻より

そんな彼は最後にもう一度選択をする…雪華綺晶に囚われた真紅を、そして、運命の歯車が狂わされたローゼンメイデン達を助けるために…扉を開ける選択を…

「ジュンくん…」
「夕飯に間に合うかわからないけど…ちょっと待たせるかもしれないけど、心配しないで必ずみんな一緒に戻ってくるから。だから待ってて」
「行ってらっしゃい、ジュン」
「さぁ坊ちゃん、選択を」
「僕は扉を、開ける」
                                                                      新装版Rozen Maiden 7巻より

…いや、このラストシーン本当に好き。最後の最後に弟の成長を見届けたのりがはじめてジュンのことを「ジュン」って呼ぶシーンとかほんと最高に好き。ってかマスターでもないのにのり自身も4体ものドールと関わり持ってるし適応能力高いしでほんとすごい人物だよなぁ…と読むたびにぼかぁ思いましたよ。

とにかく、この作品ってドールたちが人間に影響を及ぼすことも逆に人間たちがドールに影響を及ぼすこともどちらも描かれているってことが個人的にポイントでありみどころなのかなと思いましたねぇ…

結論?

…これが私のRozen Maidenに対しての語りになります。正直まだ伝えたいことの半分も伝えられていない…のですが、まぁ問題はないかなと思います。このブログを読んで気になった方はぜひとも買って読んでみてほしいですし7巻完結なんで読み終わるまでそんなに時間もかかりませんし続きがどうなるんだろうって気分に浸れること間違いないですよ。ってなわけで…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ローゼンメイデン』について語る

「前編」を終了したいと思います‼

 

真意について

「え?前編ってなんで?」って方のためにちょっとばかし補足を…ここだけはネタバレになりますが『作品としてのローゼンメイデン』は第1部というべきRozen Maidenとその先を描くローゼンメイデンの二部構成でできています。

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Rozen Maiden(新装版全7巻)

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ローゼンメイデン(全10巻)

 

そのため、この作品を紹介する際にどうしようと悩みました。悩んだ結果1か月が経過していました(ここは嘘です。単にリアルが忙しかっただけですすいません)

悩んだ結果「なら分割紹介にしよう」という結論にたどり着きました。なので次回語る作品は今回語った作品の続き『ローゼンメイデン』について語りたいと思います。できれば8月前半中に更新できるよう頑張っていきたいなぁと思っています。気長に待っていただければ幸いです。

では今回はこのあたりで記事は締めさせていただきます。
また次のブログでお会いできればと思います。最後まで読んでいただきありがとうございます。

第1回 友情・勝利・努力にあふれる乙女の物語 『ガールズ&パンツァー』

さて、私はこのブログを作成したのは良いが何について語るか迷い続けていた…そんな中でふとカレンダーを見るともう六月。一年のうち半分が過ぎ去ろうとしていたと気づく。それと同時に私の頭に浮かんだ一つの記憶…

 

あ、今月ガルパン最終章第二話公開日じゃん‼

 

…ってなわけでこのブログ一発目の感想はアニメ『ガールズ&パンツァー』について語りたいと思います。なお、このブログにおいては視聴済みの方にも見視聴の方にも楽しんでいただけるよう見視聴者向けの感想と既視聴者向けの感想の両方を語らせていただきます。特に既視聴者向けの感想はネタバレを多く含むため見視聴の方で、作品視聴予定の方は読み飛ばしていただくことを推奨いたします。

 

 

 

あらすじ

感想の前に軽くあらすじをば…

 

戦車道、それは古くより乙女のたしなみとして伝わってきた伝統的な武道。物語の主人公西住みほは、とある理由から戦車道の名門である黒森峰女学園から、戦車道が今は存在しない大洗女子学園へと転向する。しかし、とある事情から大洗女子学園にも戦車道が復活…過去の経験から戦車道に参加することに拒否感を感じていたみほだったが、同級生たちの姿を見て戦車道に参加することを決意。そこからはじまるみほをはじめとする戦車道に打ち込む乙女たちの物語…それが、ガールズ&パンツァー(以下ガルパン)なのである!!

 

…あらすじでネタバレするものあれだから伏せた部分もあるけど大体はこんな感じのはず…うん。

 

戦車道って?

あらすじでは簡単に古くより乙女のたしなみとされている…とかって書いたけど、そもそも戦車道って何ぞやって人向けに簡単に説明をば。

 

戦車道とは、簡単に説明すれば戦車を用いて争う競技。剣道とか柔道とかそういう感じ。協議内容としては相手の戦車すべてを撃破すれば勝ちってルールの殲滅戦と相手のフラッグ車を先に倒したほうが勝ちってルールのフラッグ戦の二種類が存在する。本編で描かれる試合のほとんどは後者のフラッグ戦のルールを用いて行われる。(学校対抗の試合であるため戦車保有台数の違いからの有利不利を少なくするため)

また、戦車道で用いられる戦車には特殊なカーボンを用いたコーティングがされておりよほどのことがない限り選手がけがをすることはない…とされている。(一部例外あり)まぁ、つまりは戦車に乗った女の子たちがドンパチやる競技って思ってくれれば大丈夫です

 

みどころ

[未視聴者向け]

さて、ここからが本題である。思う存分語らせてもらおう。この作品の個人的な魅力。それは「人物の成長」「友情、勝利、努力」この二点に詰め込まれていると思います。なんか、こういった表記をするとまるでガルパンはジャンプ漫画なんじゃ…って考えも浮かんできますが、「通用するんじゃね?」って個人的には思います。そう思うくらい熱いです。熱戦です。

まず人物の成長についてですが、主人公が成長するだけじゃないんです。みんなそれぞれの形で成長するんです。それがちゃんと描かれてるんです。もうね…最終回が近づくにつれて泣きそうになる瞬間がいっぱいありましたよ本当…最後は親の目線になって物語を見ていた感じさえありましたね。

そして、友情、勝利、努力…この三点についてですが…見どころとしてはこう書きましたが実際のところこの三拍子は逆並びになっている感じでしたね。勝つために様々な努力をし、そのうえで勝利を勝ち取り、最後には仲間との、そして対戦相手との友情が深まる。その王道ともいえる流れ…最近の作品で見たことあったかなと思いながら視聴していましたよ。そして、その友情の集大成が劇場版のとあるシーン…あのシーンを見るために俺はこの作品を見続けてきたのかと感じるほど好きなシーンです。うん…観返したい。そして、個性豊かな学校の数々。主人公であるみほが在籍する大洗女子学園をはじめ、この作品には個性豊かな学校が登場します。気品や騎士道精神を大切にする聖グロリアーナ女学院、戦車の保有台数を誇るお金持ち高校サンダース大学付属高校、ノリと勢いならどこにも負けない(?)アンツィオ高校、雪上戦に強いプラウダ高校。そしてかつてみほが通っていた高校である黒森峰女学園…TVシリーズだけでもこれだけの学校が出てきてその学校の生徒もそれぞれ個性的であり魅力的なのですよ…(ちなみに余談ですが私のお気に入り校はサンダース大付属です)

あと、見どころとは関係ない点になりますが、この作品戦車や戦争映画などの知識がなくても楽しめるものになっています。観る前は私も「戦車とかわかんねぇ…」って思ってましたが作中で簡単な説明がされますので安心して観られると思います。

 

[既視聴者向け] (くどいようだがネタバレ全開なので注意)

本題の本題開始

個人的に見どころだと思うシーンはいくらでもあげられるが、説明する力も語る力も正直人並みより低い私には説明するには限界がある…なので、未視聴者向け見どころで述べた二点についてそれぞれ個人的に見どころと感じたシーンについて語らせてもらいます。

 

・ウサギさんチームの成長

ウサギさんチーム…彼女たちははっきりいって物語が始まった当初大洗最弱チームと言っていいでしょう。戦車の操縦練習においての自滅。聖グロリアーナとの練習試合においての戦車を捨てての逃走…この子たちはやっていけるのだろうかと初見時は呆れてみていましたよ…でも、そこからの巻き返しがすごかった。サンダース戦、アンツィオ戦での立ち回りはもちろん、プラウダ戦から生まれた勝利のために自らを犠牲にする精神は見事の二文字(まぁ、プラウダ戦に関しては廃校の真実を知らされてるからそりゃみんな覚醒してるよなとは思うが)そして、決勝戦…川でエンストしてしまい、プラウダ戦同様に自らを犠牲にする…かとおもいきや、みほの助けにより無事大洗のメンバーとして戦いに残ることができた。そしてその後の二輌撃破もあり大洗優勝の陰の功労者、そして大洗において一番成長したチームとして彼女たちを上げることができるだろう…

 

・友情のつながり

この物語でもっとも重要な部分であるのはこの友情の部分なのではないか。そう私が感じるようになったのはプラウダ戦の辺りからだった。プラウダ戦開始前のカチューシャは大洗を見下し相手にする気もなかったとうかがえる。(挑発行為が目的だったためとも考えられるがあれに関してはまぁ本心なんだろうなぁと思いつつ)しかし、彼女は負けた。その敗北を経て彼女は大洗を認め、同じ目線に立ったといえる。更に決勝戦を見に行くとまで宣言。こうして戦友の輪が広がっていった…そして決勝戦。ここでは逸見エリカとの友情が芽生えた…んだろうけど…正直描写少なくね!?

いや、最後の「次は負けないわよ」あのセリフのいい方的には見下すとか負け惜しみ的発言とかそんな気持ちもこもってないだろうし何よりもそのシーンまで一切みほはエリカに対して話しかけてなかったのにあそこで初めて返答してるし確かに友情は芽生えてるんだろうけどどこで認めたんだよ、その描写あったっけ!!(私の見落としの可能性もあるので見た方の中でこのシーンだよとかあれば教えてもらえるとありがたいです)

…まぁ、そんな展開もありつつ劇場版ですよ。大学選抜チームとの対戦当日、試合が始まる直前にまさかの全員集合。しかも劇場版初出の二校まで来てくれるなんて…ほんと、あのシーンだけは何回でも見たい。うん、これこそがみほの座右の銘『友情は瞬間が咲かせる花であり、そして時間が実らせる果実である』(ドイツの劇作家アウグスト・フォン・コッツェブーの言葉ですね)なんだろうなぁ

 

まとめ

これが私が語れる範囲のガルパンに関する想いです。まだまだ少ないなと思いながらこれからも作品を見て楽しんでいきたいと思いますし私の好きと皆さんの好きを共有したいなとも思っていたりします。そして何よりも、来週公開の劇場版ガールズ&パンツァー最終章第二話が待ち遠しいです。もうほんとに見に行きたい…けど、いけるかなぁ…(金欠+予定上の都合)…いや、行くんだって意思を強く持つことにしましょう。

ちなみにですが、今回はアニメガールズ&パンツァーについて語りましたが、まだ語りたい部分がいくつかあります。それは、漫画版ガールズ&パンツァーリトルアーミー(Ⅰ&Ⅱ)とプラウダ戦記の二本についてです!!これらコミックス版ガルパンに関してもいずれ感想を書きたいなと思いながらもそうしてたらガルパンについてしか書かないブログになりそうなんでいつの日かご縁があればといった感じで考えています。

 

…とまぁ、こんなかんじですかね。私にとって初めてのブログ投稿ということもありこれでいいのかと思う部分もありますが、少しでも興味を持っていただけたり好きだって気持ちを共有できればと思います。という言葉でこの記事は締めさせていただきます。ではでは、また次のブログでお会いできればと思います。最後まで読んでくれてありがとうございます。